独特な形状により、高い機能を発揮するスパイラル式熱交換器について調査しました。ここでは機器の特徴をはじめ、スパイラル式熱交換器を取り扱うメーカーを紹介しています。
スパイラル式熱交換器は、2枚の金属プレートを渦巻状に巻き付けた独特の構造を持っていて、1型・2型・3型に分けられています。
それぞれが特徴的な働きを持っており、それらをしっかりと把握することで条件や用途に応じた熱交換器の導入に繋がるでしょう。
両方の流体が液体の場合に使用されます。向流にて熱回収を行うので、非常に効率的です。
単一流路となっており、流体の流れる速度が増大し、付着したスケールの剥離を促します。また、滞留部が少ないため、汚れにくいことも特徴として挙げられます。
液体と気体を使用した熱交換を行う場合に用いられる熱交換器です。液体側は両端を溶接し、気体側は開放した状態で流路を構築。加熱器やコールドトラップ、リボイラーなどに使われます。
狭い流路間隔の条件に適していたり、圧力損失が比較的少ないため真空蒸気の凝縮に適していたりと、厳しい条件下でも活用できます。
1型のスパイラル面を地面に対して垂直にして設置するタイプです。気体と液体による熱交換を行う際に用いるのが一般的。還流コンデンサーや滅菌器などに使用されます。
また、滞留物の多い流体を流す場合は、スパイラル面を水平にして設置するケースもあります。
こちらも向流による熱交換を行なうため、効率的に熱回収が可能です。
重油加熱器として使用していたUチューブ型多管式熱交換器を、スパイラル熱交換器に置き換えた事例です。
Uチューブ型多管式熱交換器ではチューブにスラッジが付着してしまい、約1ヵ月で能力がダウンしてしまうのが悩みでした。メンテナンスにコストが嵩むこともあり、スパイラル式熱交換器にチェンジ。置き換えによってメンテナンス期間が大幅に伸び、コストダウンを実現できました。メンテナンス作業自体も薬液循環洗浄で済み、手間も省くことができたのだそうです。
参照元:株式会社クロセ公式サイト
(https://www.kurose.co.jp/Pdf/usecase/usecase6.pdf)
スパイラル式熱交換器の専門メーカー
スパイラル式熱交換器を専門的に取り扱うメーカーです。標準タイプのものから、小型軽量化(手で持ち運べるほど)したものまで、ニーズに合わせて提案しています。
優れた性能の機器をできる限り安く提供できるように努めており、スパイラル式熱交換器を手軽に利用できる環境を整えているのがポイントです。
設置・メンテナンスコストを軽減している
堅牢かつコンパクトな設計により、導入・保守コストの軽減に尽力しているメーカー。自由度の高いカスタマイズができるので、使用条件や用途に合った設計が可能です。
スパイラル技術に関して豊富なノウハウと実績を持っており、幅広い分野の問題・課題解決のために利用されています。