その他

当サイトで主に取り上げてきた熱交換器以外にも、独自の性能を持った熱交換器が多々あります。ここでは、コイル式・ジャケットタンク式・二重管式について紹介していますので、知識を深め、より効果的な機器選びの参考にしてください。

コイル式熱交換器の特徴

コイル状に巻いた伝熱管をタンクなどに投げ込んだり、空冷により使用したりします。様々なシーンで利用され、用途に合わせて設置形態を変えられます

コイル式熱交換器ができること

  • 攪拌機を取り付けて、伝熱係数を増大させることができる

コイル式熱交換器ができないこと

  • 流量が大きく、低効率な現場には不向き

二重管式熱交換器

直径の異なるチューブを、チューブの中に通した構造の熱交換器。流体が詰まりにくく、条件に合わせて柔軟に設計できます。

また、チューブをコイル状に巻くことで省スペース化も可能。中のチューブは、円管だけでなく、多葉状などの特殊な形状に変更することで熱伝導率アップも図れます。

二重管式熱交換器ができること

  • 多種多様な形状を整形できる
  • 配管として簡単に接続できる

二重管式熱交換器ができないこと

  • 従来の円管では伝導効率が悪い場合もある

ジャケットタンク式熱交換器

外槽・内槽の二重構造のタンクとなっており、外層をジャケットと呼びます。ジャケット部に、適温に調整した水を流すことで、内槽の冷却や加温、保温を行う熱交換器です。

主にステンレスが素材として使われ、優れた耐食性を発揮します。

ジャケットタンク式熱交換器ができること

  • 簡単にメンテナンスできる

ジャケットタンク式熱交換器ができないこと

  • 必要に応じて攪拌機を利用しないと、伝熱効率が悪いまま
  • 交換熱量を予測することが難しい

その他の熱交換器の導入事例

リネン工場で冷水コイルを導入

リネンサプライ工場の暑さの課題を冷水コイルで解決した事例です。
リネン工場では暑さで過酷な環境になっており、エアコンを設置しているもののあまり効果を感じない状況でした。そこでエアコンの効果をアップさせるため冷水コイルを導入。一次冷却として吸気口に冷水コイルを設置しています。また、リネン工場では井戸水の有効利用も検討していたため、チラー水ではなく井戸水を利用して冷水コイルを使用しています。

参照元:ジャパンクリーンプラント株式会社公式サイト
(https://jcp2001.com/works/cooler-linen-02/)

下水汚泥の減容化と資源化を実現

下水汚泥の減容化と資源化を目的に、二重管式熱交換器を導入した事例です。
さまざまな種類のある熱交換器から二重管式熱交換器を選択した理由は、省スペースかつそのまま流路を利用できる点。また、汚水中の固形物によって閉塞するリスクを考慮し、平滑管型の二重管式熱交換器が適していました。
またこの事例では二重管式熱交換器とともにバイナリー発電システムも導入しており、全国の温泉におけるトータルコストダウンが期待されています。

参照元:株式会社高田工業所公式サイト
(https://www.takada.co.jp/catalog/files/jyouhoushi/gihou26/ron_2.pdf)

その他の熱交換器を扱っている企業一覧

山一製作所

チタン製の熱交換器を提供

二重管式熱交換器やコイル式熱交換器を提供。山一製作所はチタンに関するノウハウが豊富で、チタン製の機器を数多く供給しています。

チタンを素材として使うメリットは、耐食性・耐久性に優れ、長期的に高効率な熱交換を行えることです。

オーダーメイドにも対応しており、確かな知識と高い技術力をもとにニーズに応えています。

シーテック

形状・寸法に柔軟に対応

容器内にコイル状の伝熱管を挿入したタンク・コイル式熱交換器を提供しています。場合によって攪拌機を取り付け、伝熱係数の増大を図ることも。

タンクの大きさや形状に応じて柔軟に設計対応しているので、設備環境等を相談してみるのも良いかもしれません。

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タイプ別に熱交換器のスペックを簡単比較!

熱交換器の3タイプ(シェル&チューブ・プレート・プレート&シェル)をそれぞれ「サイズ」「設置しやすさ」「性能」「整備しやすさ」の4つの観点で比較しています。
2021年4月調査

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