フィンチューブ

フィンチューブ式熱交換器の特徴と取り扱いメーカーについてまとめました。カスタマイズ性に優れた熱交換器の導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

フィンチューブ式熱交換器の特徴

金属チューブにフィンを取り付け、伝熱面積を拡大して性能を高めている熱交換器です。

流体のどちらかもしくは双方で気体を使用しての冷却もしくは加熱する場合に適しており、チューブ内に液体を流し、フィン側に気体を流すことで熱交換を行います。ボイラー排熱回収やバーナー燃焼空気予熱器、脱臭装置などに使用可能です。

主に以下の2タイプがあります。

エロフィンチューブ

伝熱管にフィンを螺旋状に巻き付けたタイプ。チューブとフィンの密着力に優れ、高い伝熱効果を得られます。比較的少ない風量かつ自然対流を使用するケースに適した熱交換器です。

プレートフィンチューブ

液体と気体の組み合わせにて、大きな効果を発揮するタイプです。

プレート形状のフィンを伝熱管に圧入しており、フィンの取り付けピッチが狭くなったことでコンパクト化を実現。小さなスペースを有効活用したいケースに適しているでしょう。

フィンチューブ式熱交換器ができること

  • 製造制限内であれば、フィンのピッチや寸法を自由に設計できる

フィンチューブ式熱交換器ができないこと

  • プレートフィンチューブは液体同士、気体同士の熱交換に不向き
  • エロフィンチューブは腐食した際に交換できない

フィンチューブ式熱交換器の導入事例

フィンチューブ式熱交換器を温水発生器として活用

ごみ処理施設でプレート式熱交換器とフィンチューブ式熱交換器が活用された事例です。
まず、ゴミ処理施設の焼却炉から発生する燃焼排ガスを熱源として、プレート式熱交換器で空気を加熱。余った熱はフィンチューブ式熱交換器を使用して温水を回収しています。熱交換器を効果的に使用することで、焼却炉から排出される白煙を低減させる仕組みです。
こちらの事例では空気予熱器としてプレート式熱交換器を設置するほか、温水発生器としてフィンチューブ式熱交換器の温水入り口弁や逃し弁、温度計や圧力計なども配管施工しています。

参照元:株式会社ハシテック公式サイト
(http://www.hashi-tec.com/example/2016/07/post-1.php)

二酸化炭素を排出しない木材乾燥を実現

森林組合にてエロフィンチューブを導入した事例です。
地熱を利用して木材の乾燥を行っている森林組合では、「乾燥時に二酸化炭素を排出してしまう」という課題を抱えていました。乾燥には蒸気式乾燥庫を使用しており、化学燃料が必要です。そこでエロフィンチューブ式熱交換器を導入。蒸気を乾燥庫内に設置されたエロフィンチューブに通して低温・中温で乾燥させる方法を採用しました。エロフィンチューブによって化学燃料が不要となり、二酸化炭素を排出しない環境に配慮した方法で木材乾燥が可能となりました。

参照元:勝川熱工公式サイト
(https://premium.ipros.jp/katsukawa/product/detail/2000251621/)

フィンチューブ式熱交換器を扱っている企業一覧

シーテック

用途に合わせて機器を最適化

使用するプロセスなどをしっかりと把握し、条件に見合ったフィンチューブ式熱交換器を提供しています。

豊富な知見を駆使して熱交換器の最適化を行っており、メンテナンス対応も可能です。省スペース化やイニシャルコストの削減などにも積極的に取り組んでいます。

勝川熱工

1934年創業の老舗メーカー

80年以上の実績とノウハウを持つ、老舗の熱交換器メーカーです。技術力や品質、納期に自信を持っています。

迅速な対応を徹底し、様々なニーズに応えられるよう、備えています。

住友精密工業

豊富な納入実績を持つ

プレートフィンチューブ式を取り扱っています。伝熱面の拡大に効果的なフィンを、300種類ほど用意。その中から、用途や条件に合わせて形状・寸法を選択可能です。

各種法規を遵守し、日本だけでなく海外への納入実績も豊富なことから、信頼性が高いメーカーと言えるでしょう。

ハシテック

自社一貫体制でサポート

設計・製造から設置、メンテナンスまで一貫して提供している熱交換器メーカーです。オーダーメイドで設計しているので、自社環境にマッチした機器を導入できます。

豊富な経験を持つエンジニアが臨機応変に対応。迅速なレスポンスとコスト削減への取り組みにより、各企業のニーズに応えています。

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熱交換器の3タイプ(シェル&チューブ・プレート・プレート&シェル)をそれぞれ「サイズ」「設置しやすさ」「性能」「整備しやすさ」の4つの観点で比較しています。
2021年4月調査

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